IPO後に4週間下落、12億株のロックアップ解除が重 荷、SpaceXの初の四半期報告は株価を救えるか?
SpaceXは8月4日に上場後初の四半期決算を発表します。株価は高値から46%下落し、12億株以上のロックアップ解除による売り圧力が懸念されていますが、市場はAIデータセンターの賃貸による収益の弾力性、Starlinkのサブスクリプションユーザーの増加、そしてStarshipの第14回フライトテストの進展に注目しています。ウォール街では第2四半期の収益は約69億ドルと予想されており、この決算が株価低迷を挽回できるかの重要なカギと見なされています。
SpaceXは上場後初の四半期決算を間もなく発表し、市場は重要な試練を迎えます。
SpaceXは米国東部時間8月4日(水)取引終了後に第2四半期決算を公表します。今週月曜日の取引開始時点まで、株価は4週連続で下落し、135ドルのIPO公募価格から約20%下落、6月16日終値の史上最高値201.80ドルからは累計46%の下落となっています。

Cantor Fitzgeraldのアナリスト、Colin Canfieldはプレビュー報告で「初回決算の利益予想には極端なバイアスがある可能性がある」と指摘しており、市場は業績動向をほとんど把握できていないことを示唆しています。
同時に、ロックアップ解除の重圧が株価にのしかかっています。およそ9億1200万株が8月6日に市場で流通可能となり、さらに約3億1900万株がその約1週間後に解除されます。これは、初期投資家による売り圧力が無視できないことを意味しており、市場の注目は木曜と金曜の株価の反応に集まります。強い決算発表が連続下落の流れを断ち切る唯一のカタリストとなる可能性もあります。
AI事業の収益潜在力は大きいが、不確実性も最大
SpaceXの決算は「宇宙(Space)」「コネクティビティ(Connectivity)」「AI(人工知能)」の3つの主要セグメントで開示されます。中でも、AIセグメントが今四半期最大のサプライズ要因です。
AI事業の中核資産はxAIです。SpaceXは今年2月にxAIとの合併を完了しています。xAIは現在、テネシー州にColossus I、ミシシッピ州にColossus IIという2つの陸上データセンターを運営しています。第1四半期にはAI事業で8億1800万ドルの収益を計上しましたが、同時に25億ドルの営業損失を計上し、資本支出は77億ドルにも上りました。
第2四半期に入り、収益面で重要な変数が現れました。SpaceXはAnthropicおよびGoogleとAIデータセンターのリース契約を結び、うちAnthropicとの契約は月額12.5億ドルにも上ります。この契約は5月から6月にかけて段階的に拡大していますが、Googleとの契約はまだ開始されていません。これにより、当四半期のAI事業の実際の収益は大きく変動しうるほか、利益率の動向や新たな資本支出のタイミングも予測困難です。
投資家が最も注目するガイダンスは、今年後半や2027年のAI事業の見通し、およびStarshipを使って低コストのAI計算衛星を軌道に投入する構想のロードマップです。
Starlink:ユーザー成長がコア指標
コネクティビティ事業のStarlinkは、SpaceXの最も安定した収益エンジンです。第1四半期末時点のStarlink加入者数は1030万人で、1年前(500万人)から2倍以上に増加しました。当四半期の収益は114億ドル、営業利益は44億ドルを計上しています。
今四半期決算ではユーザー成長データが市場の注目の的になります。Colin Canfieldは、会社がユーザー1人当たり平均収入(ARPU)指標や、法人・政府向け事業の契約残高を開示することを見込んでいます。これらのデータは、投資家がStarlinkのビジネス展開の深度や将来的な成長余地を評価するのに役立ちます。
宇宙事業:Starshipの進展が注目
宇宙セグメントはSpaceXのコア技術ストーリーを牽引しています。第1四半期、このセグメントは41億ドルの収益を上げる一方、営業損失は6億5700万ドル、新規施設・設備への資本支出は11億ドルでした。第2四半期には、Falcon 9が約36回の打ち上げを達成し、そのほとんどが自身のStarlinkコンステレーション展開向けで、これらの打ち上げは宇宙セグメントの収益には含まれません。
Starshipの進捗にも高い関心が寄せられています。7月、Starshipは13回目の飛行試験を完了しており、投資家は14回目の試験スケジュールのアップデートや、同ロケットへの継続的な投資額などの情報を求めています。Starshipは将来の商業ペイロード打ち上げやAI衛星配備のカギとなる打ち上げシステムです。
業績見通しと市場展望
ウォール街は現時点で、SpaceXの第2四半期総収益を約69億ドル、利払い・税引き・償却前利益(EBITDA)を約21億ドル、通年収益予想を390億ドル、EBITDA予想を173億ドルと見込んでいます。Colin Canfieldは今四半期について比較的楽観的に考えており、業績は予想を上回り前向きなガイダンスが示される可能性が高いとみています。
しかし、これらの予想値の参考価値には疑問も残ります。SpaceXにとって上場後初の決算であり、アナリストは過去のデータがなく基準を調整できない状況にあり、実際の数字が大きく乖離する可能性があります。
株価の動向も波乱含みです。ロックアップ解除株の供給圧力、イーロン・マスクの注意力分散への市場の懸念、さらには評価額自体に関する議論——現時点の時価総額約1.4兆ドルに対し、2026年予想収益の約35倍——などが、決算発表後の市場の反応を左右する主要要素となるでしょう。投資家にとって、この週末はきわめて波乱含みとなるかもしれません。
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