- 米国債10年物利回り4.8%まで上昇し相場に影響
- 8万3,000〜8万6,000ドルに売り圧
含み益と潜在的売り圧が上昇
オンチェーン分析企業グラスノードは26日、暗号資産(仮想通貨)市場の週間レポートを発表。ビットコイン(BTC)の反発局面は8万3,000〜8万6,000ドルの売り圧域で頭打ちとなり、市場は当面レンジ相場に留まる可能性が高いと分析した。
マクロ環境については、米10年国債利回りが4.8%まで上昇したことで、米国債買い戻し策による市場の安心感から生じた上昇分をわずか8営業日で帳消しにしたと指摘する。
8月27日にビットコインは8万ドルを超えた後、根強い売り圧力に直面して7万6,000ドル付近まで下落し、一連のロングポジションの強制清算(ロスカット)を引き起こした。
グラスノードは、今回の回復局面が直面している抵抗要因の一つとして、ネットワーク上の含み益率が上昇していることを挙げた。5月にビットコインが7万8,000ドル近辺で取引されていた際には、供給量の約65%が含み益の状態にあった。
一方で、8月下旬に現物価格が同じ水準に戻った際、含み益状態にある供給量の割合は68%に上昇した。これは夏場の買い集めにより短期保有者の取得単価が7万1,000ドル近辺にリセットされたことが背景にある。
同じ価格水準であっても、現在はより多くのビットコインが含み益の状態にあるため、現物価格が過去の高値を試す際には、潜在的な売り圧力がそれだけ大きくなる格好だ。
グラスノードはオンチェーンの取得単価モデルと取得価格ごとのビットコイン分布などを組み合わせて分析し、現在の現物価格より下では、夏場のレンジ相場により、6万2,000ドルから6万5,000ドルの間に強固な買い支えのフロアが形成されていると述べた。
一方で、上値については8万3,000ドルから8万6,000ドルの間で長期保有者による大量の供給(売り圧力)が市場の重石となっていると続ける。現物価格は、これら2つのゾーンの間に留まっているとの見方を示した。
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ETFに資金流入も取引高伴わず
米国のビットコイン現物ETF(上場投資信託)は、上昇局面を通じて着実に資金を吸収し、7日移動平均での資金流入額は1日あたり2億9,000万ドルに達した。ただし、ETFの1日あたりの取引高は30億ドル近辺で推移し、過去の拡大局面で見られたような活発な動きを大きく下回っている。
出典:グラスノード
グラスノードは、こうした市場全体の勢いを伴わない、特定の政策ニュース(今回の場合は米国債買い戻し)に起因する資金流入は、多くの場合、そのきっかけとなった出来事が解消されると、また後退する傾向があると述べた。
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オプション市場については投資家心理が中立水準に戻っており、9月25日満期の未決済建玉(OI)が、デリバティブ取引所デリビットとブラックロック現物ETF(IBIT)のオプションを合わせて約140億ドル規模に達していると指摘する。
また、行使価格8万ドル超の水準に多額の建玉が集中しており、今後数週間のボラティリティや市場のポジション形成において重要な基準点になるだろうとの見方を示した。
グラスノードは、上値側の壁が解消されるまでは、6万2,000ドル〜6万5,000ドルの構造的なサポートラインが下値の主要な目安になるとしている。






