ハッカーがmacOSの画面共有バグを悪用し、Macでモネロを不正マイニング
ハッカーがmacOSの画面共有バグを悪用でモネロを不正マイニング
Macに標準搭載されているリモート操作機能の脆弱性が突かれ、他人のコンピューター資源を無断で暗号資産のマイニングに利用する「クリプトジャッキング」の被害が拡大している。
攻撃者は認証手順を無視してシステムに侵入し、最高権限を奪取した上で暗号資産モネロ(Monero/XMR)を生成するマルウェアを潜ませている。
画面共有機能「screensharingd」に潜む致命的な脆弱性
攻撃の標的となったのは、macOSのリモートアクセスを担うコンポーネントscreensharingd(スクリーン・シェアリング・ディー)における状態管理の不備(CVE-2026-65400)だった。
この欠陥が悪用されると、ネットワーク経由の第三者が正しいパスワードを入力することなく認証チェックをかいくぐり、Macの最高権限である「root権限」を奪取できてしまう。認証プロセスそのものが迂回(うかい)されるため、画面共有のパスワード変更やアカウント制限を行っても攻撃を防ぐことはできない。
特に、インターネットに直接接続された環境や、デフォルトで同機能が有効化されやすいクラウド上の物理Macサーバー(ベアメタル環境)で深刻なリスクが指摘されている。すでに実証コード(PoC)が出回っており、Consensys(コンセンシス)等の調査では数万件規模のホストがリスクにさらされている可能性が浮き彫りになった。
なぜモネロが標的にされたのか?
今回インストールが確認されたマルウェアは、一貫して暗号資産Moneroのマイニングを行うもので、攻撃者がモネロを選択する背景には、主に2つの理由が存在する。
汎用(はんよう)CPUで効率的にマイニング可能:
特殊な専用機材を必要とせず、一般的なパソコンのプロセッサで効率よく動作するアルゴリズム(RandomX)が採用されているため。
高い匿名性:
送受信者や取引額を隠蔽(いんぺい)するプライバシー機能が強力であり、不正に得た報酬の追跡や差し押さえが極めて困難であるため。
ハッカーは他人のマシンパワーと電気代を無断で消費することで、コストをかけることなく利益のみを汲み上げており、被害側は動作の遅延や電力消費の急増といった実害を被ることになる。
被害を防ぐための対策と対応策
オランダ国家サイバーセキュリティセンター(NCSC-NL)やセキュリティ機関は、活発な悪用事例を確認したとして注意を呼びかけている。
Appleはすでにこの脆弱性に対処するセキュリティアップデートを公開しており、以下の対応が強く推奨されている。
最新OSへのアップデート:
「macOS Tahoe 26.6.1」「Sequoia 15.7.9」「Sonoma 14.8.9」以降への速やかな更新。
不要な画面共有機能の停止:
外部ネットワークからアクセス可能な状態で画面共有機能を有効にしたまま運用しない。
古いソフトウェアをネット上に公開し続けるリスクが改めて浮き彫りとなった形であり、対象機器の管理者は早急なパッチ適用が求められている。
免責事項:本記事の内容はあくまでも筆者の意見を反映したものであり、いかなる立場においても当プラットフォームを代表するものではありません。また、本記事は投資判断の参考となることを目的としたものではありません。
こちらもいかがですか?
Compound、新体制発足 5200万ドル予算で機関マネー狙う

米ジェーン・ストリート、ビットワイズのXRP現物ETF保有60倍に

ビットコイン、2023年夏に似た停滞とグレースケール指摘

米SECの仮想通貨会合延期背景、ホワイトハウス要請か=報道

