NEOS買収で即戦力を獲得、ゴールドマン・サックスがビットコインETF市場で存在感
NEOS買収で暗号資産連動型ETFの既存基盤を獲得
米金融大手ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は、オプション収益型ETFを手掛けるNEOS Investmentsを最大22億5,000万ドル(約3,578.7億円)で買収する契約を締結した。
買収により、同社は約10億ドル(約1,590億円)規模のビットコイン収益型ETFを含むNEOSの既存商品群を取り込み、暗号資産連動型ETF分野で事業規模を一気に拡大する。
約300億ドルのNEOS ETF群をゴールドマン傘下へ
今回の取引は現金と株式で行われ、取引額は特定の業績およびサービス上の目標達成状況に応じて最大22億5,000万ドルとなる。規制当局の承認を条件に、2027年第1四半期の完了を予定している。
NEOSは19本のオプション収益型ETFを通じ、約300億ドル(約4.77兆円)の資産を運用している。買収後は、Neos Bitcoin High Income ETF(BTCI)、Neos Boosted Bitcoin High Income ETF(XBCI)、Neos Ethereum High Income ETF(NEHI)などがゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの傘下に入る。
中でもBTCIは純資産が約10億ドルに達する主力商品だ。これらのファンドはビットコイン(Bitcoin/BTC’)やイーサリアム(Ethereum/ETH)を直接保有するのではなく、関連する上場商品やデリバティブを利用してエクスポージャーを得ながら、オプションを売却して毎月の収益獲得を目指す。
NEOSの共同創業者ギャレット・パオレラ(Garrett Paolella)氏とトロイ・ケイツ(Troy Cates)氏は、取引完了後にゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントへパートナーとして加わる予定だ。デビッド・ソロモン(David Solomon)CEO(最高経営責任者)は、NEOSの投資手法について、同行が持つバッファー戦略や運用成果、収益戦略を補完するものだとの見方を示している。
ビットコイン収益型ETFでブラックロックとの競争も
今回の買収によって、ゴールドマン・サックスは新たなETFをゼロから育成することなく、既に一定の運用規模を持つビットコイン収益型ETF事業を獲得することになる。
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、約10億ドル規模のBTCIを取り込むことで、ゴールドマン・サックスがブラックロックの「iShares Bitcoin Premium Income ETF(BITA)」を規模で上回る可能性を指摘している。BITAは6月に運用を開始し、純資産は約5,900万ドル(約93.8億円)とされる。
ゴールドマン・サックス自身も4月、現物ビットコインETFに連動するオプションを活用して収益獲得を目指すビットコイン・プレミアムETFを申請していた。NEOSの買収によって、同社は自前の商品立ち上げを待たずに既存の運用基盤を取り込めることになる。
また、デリバティブ収益型ETF全体の資産規模は約1,800億ドル(約28.6兆円)に達し、2021年以降の年平均成長率は70%を超えている。NEOSと既存事業の統合後、ゴールドマン・サックスのETF運用資産総額は1,300億ドル(約20.6兆円)を超える見通しだ。
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