インフレの影が 再び迫る!FRBが「タカ派」姿勢を強調、ゴールドは200日移動平均線下で低迷、より大きな危機が迫っているのか?
Investing.com 7月9日—— 木曜日のアジア時間、現物ゴールドは狭いレンジでのもみ合いとなっている。ドル安が支援材料だが、米国とイランの対立が激化する中でエネルギー主導のインフレ懸念が再燃。これが連邦準備制度(FRB)の利上げ期待(9月利上げ確率約70%)を高め、ドル安のプラス効果を相殺している。
木曜日(7月9日)のアジア時間、現物ゴールド価格は前日に1トロイオンスあたり4,020ドル台(一週間の安値)から反発後、もみ合い状態となり、現在4,090ドル/オンス近辺で取引されている。
FRB議事録に明確なタカ派シグナルがなかったため、ドルは守勢に立たされ本来であればゴールドに支援材料となるはずだった。
しかし、米国とイランの対立激化によりインフレ懸念が再燃し、市場では2026年のFRB利上げ期待が強化された。これがドルの下落をある程度限定しつつ、利息を生まないゴールドに引き続き圧力をかけている。
ファンダメンタルズ:強弱材料が交錯し、ゴールドは方向性の選択を迫られる
現在のゴールド市場は、強気と弱気の要因が微妙な均衡を保っている。強気材料としては、FOMC議事録公表後、ドルインデックスが新たなタカ派材料を得られず守勢となっており、ドル建てゴールドの伝統的な下支えとなっている。
議事録によれば、FRBの意思決定層は金利の方向性で内部対立があり、「多くの参加者が年末時点での金利が現状レベルもしくはやや低い水準である可能性がある」とみている。このことが、ドルが一方的に強気を維持するシナリオを弱めた。
一方で、弱気材料も無視できない。議事録は同時に、インフレ上振れリスクは相変わらず高いことを明記し、「インフレを2%まで戻すために一定の金融引き締めが必要となる可能性がある」と述べている。この表現が、市場のFRBタカ派維持観測を強めている。CME FedWatchツールによれば、トレーダーは9月利上げの可能性を現在約70%と織り込んでいる。
さらに重要なのは地政学リスクである。米軍は水曜日、イランによるホルムズ海峡での商船攻撃への報復として新たな攻撃を実施。イランはバーレーンやクウェート国内の米軍目標に報復攻撃を続けており、Trumpは同日に米イラン停戦合意が「すでに終結」と発表。この事態のエスカレートで、エネルギー主導のインフレ懸念が再燃、FRB利上げ観測をさらに強固にし、金価格の上昇モメンタムを抑制している。
また、米国の前週分新規失業保険申請件数が今晩発表予定で、FOMC投票権メンバーの発言も市場に追加の政策手がかりを提供する見通し。ただし、市場の主な注目は引き続き中東情勢に集中するだろう。
テクニカル分析
テクニカルの観点からは、ゴールドは日足で目先ベアトレンドを維持。価格は200日単純移動平均線の下に位置し、下降するパラレルチャネル内に収まっており、両方のテクニカル要素が弱気構造を示唆している。
指標面では、MACDはゼロラインの下、DIFF -75.21 がDEA -92.55をゴールデンクロスで上回っており、赤いバーが拡大、弱気モメンタムが明らかに衰退している。RSIは売られ過ぎゾーンから回復し、RSI1は46.00近辺で、70の過熱ゾーンには届いておらず、短期的に調整余地がある。
上値では、200日単純移動平均線(4,489.53ドル/オンス)がさらに強いレジスタンスとなっている。これは仮にゴールドが下降チャネル上抜けに成功しても、上昇余地が移動平均の抵抗で制限されることを意味している。
下値面では、初歩的なサポートとしては前夜の安値4,020近辺、そして4,000ドルの大台。その下の当面のサポートは3,943近辺、中期ターゲットは下降チャネル下限の3,812ドル/オンス近辺。もし現在の調整下落が続けば、このエリアが強気派がより大きな上昇トレンドを維持するカギとなる可能性がある。
(現物ゴールド日足チャート、出所:EasyHuitong)
見通し:ゴールド反発は売り圧力に直面しやすく、新材料待ち
総じて、現時点のゴールドは「下値サポート・上値レジスタンス」のレンジ相場状態にある。ドルの弱さが下支えの一方、米イラン対立によるインフレ懸念やFRB利上げ観測が上値を抑えている。テクニカルでは、200日移動平均線下のベア構造と下降チャネルの完全な形状が、反発局面でも売り圧力を受けやすいことを示唆している。
短期的には、現値付近でもみ合いを継続しつつ、新たな材料を待つ展開となりそうだ。
東8区7月9日14:15時点、現物ゴールドは4,094.95ドル/オンスで取引されている。
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